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第22話
部室に向かう正明。
その途中、中庭のベンチで寝ている拓哉を偶然にも発見した。
「た…拓哉くん!何でここで寝てるんだよ、5時間目始まってるよ!!」
熟睡している拓哉を叩き起こす正明。
その胸は高鳴っていた。
「るっせーな…って、正明先生…」
拓哉は不機嫌そうに目を覚ましたが、正明に起こされたことに気がつくと少し照れているかのような表情を浮かべた。
「ほ…ホラ、早くクラスに戻りなよ。あと…話があるから今日は一緒に最後に部室出られないかな…?」
「話?今でいいじゃん。5時間目自習だし」
「え…ちょっ…」
正明は拓哉に引っ張られ、部室にたどり着く。
「で、話って何?」
入口のドアを背に立たされ、身長差で拓哉から見下ろされている正明。
「うん、あのね、ヨシさんとはもう関係を解消したよ。だから…拓哉くんのこと、好きでいてもいいですか?」
正明はそう言って、拓哉の瞳を見た。
「えっ、マジ!?」
「ウソじゃないよ。でも、拓哉くんが嫌ならいいけど」
拓哉はびっくりした顔をしながら、正明の両肩を掴む。
「んなワケねーだろ!!オレが先生のコト好きだって知ってるクセに」
拓哉はそう言って、正明にキスをする。
「んぅっ…ふぁ…っ…」
拓哉の身体を抱き締めながら、正明は積極的に拓哉の舌づかいに応えた。
「はぁ…っ…」
「先生の顔、めっちゃエロい。オレ、我慢出来ねーんだけど」
潤んだ大きな瞳と赤らんだ頬の正明に、拓哉の理性は崩壊してしまう。
「あ…でも…」
「ダメ?オレ、先生とシたい。シャワー室ですれば大丈夫じゃね?』
「ゔっ…まぁ…そうだけど…」
授業が自習とはいえ、部室で生徒と関係を結ぶなんてと正明は思った。
けれど目の前にいる拓哉の甘えた声と瞳に負け、承諾してしまう。
「い…一回だけだよ。笠原コーチが来るかもしれないし」
「分かってるって。んじゃ、シャワー室行こうぜ」
嬉しそうな拓哉。
正明はスーツを脱ぐと、そんな拓哉に続いてシャワー室に向かった。
ひとりで入る個室に裸になってふたりで中に入る。
自然とふたりの距離は密着していた。
「先生の、触ってもいい?オレのも触って…」
「んっ…いいよぉ…っ…」
ふたりはキスをしながらお互いの熱く堅くなっているシンボルを扱き合う。
「はぁ…っ…気持ちいい…っ…」
正明は拓哉のモノと自分のモノとがくっつくようにわざと身体を拓哉の方に預け、2本同時に扱くようにした。
「先生…こんなにエロかったなんて、燃えるんだけど」
「や…あぁんっ…!!」
拓哉は正明の身体を反転させると、ひとつになるために正明の秘部に濡らした指を挿入する。
「スゲぇ…っ、中ぐちょぐちょになってるよ、先生」
「やだ…っ…そんなこと言わないでぇ…っ…!!」
拓哉の長い指が入ってきても痛みはなく、むしろ気持ち良かった。
指を2本、3本と増やされると、正明は更なる快感に襲われる。
「あぁっ…もぉ…ダメっ…」
「ダメ?めっちゃ気持ち良さそうだけど」
「ちが…っ…そぉじゃなくて…っ…」
『一緒にイキたいから挿れて欲しい』と、正明は拓哉に懇願する。
「分かった。じゃぁ挿れるから…」
拓哉は指を引き抜くと、代わりに準備万端になっている自身を拓哉の秘部にあてがう。
ソコはずぶずぶと拓哉を飲み込み、ぎゅっといやらしく締めつけた。
「う…っ、スゲ…っ、こんなん初めてだ…っ!!」
「はぁっ…たくやく…ん…っ!!』
後ろから激しく突かれ、正明はその快感に酔いしれる。
「好きだ…っ、正明先生っ…!!」
「僕も…っ…大好きだよ…っ…!!」
ふたりは内と外とで同時に射精していた。
「はぁ…っ、先生エロすぎてヤバすぎ。大会終わったら一日中先生とヤリたい」
「いっ…一日中なんてムリだよ…」
「休み休みやれば出来るって。あ、じゃあオレが次の大会の個人戦で優勝したご褒美ってことで約束な」
「えーっ、次の日休みじゃないとムリだから」
シャワーを浴びながら、ふたりはそんな会話をした。
(あぁ…これがホンモノの愛のかたちなのかも…)
生徒ではあるけれど、善久の甥っ子ではあるけれど、正明は愛し愛される存在に出会えて良かったと心から思った。
(拓哉くん、ありがとう。僕を好きになってくれて。君という海を、僕はこれからずっと泳ぎ続けるよ…)
こうして、ふたりの愛は始まった。
完
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