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第6話
「……処で相談なのですが」
「ん、なあにドス君」
少し許りの厭な予感が過ぎり乍らもゴーゴリは口吻けを返してから視線を向ける。途端にドストエフスキーは口の端を吊り上げゴーゴリの上半身を再度長椅子へと倒す。
予感が的中し此の場を切り抜けられる術が無いかと視線を反らすが、其の視線の先にドストエフスキーは勢い良く腕を着く。
「ひっ……!」
「続き、しても善いですよね勿論」
隻手で顎を掴み自分の方を向かせるとドストエフスキーは不敵な笑みを浮かべる。
一連の流れの何処に『相談』が在ったのか、疑問しか残らぬ状況ではあったが眼を細めゴーゴリはドストエフスキーの首に両腕を回し引き寄せてから耳許に唇を近付ける。
――――Да.
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