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魅惑のバスタイムー2
それからまた暫くして、ようやく風呂場のドアが開いた。
「!」
ドアを開いた大竹は、一瞬言葉を発することができずに狼狽えた。
バスタブの中に入って座っている設楽の姿は泡に隠れて見えないが、洗い場に立っている自分の姿は丸見えで、しかも座っている設楽の視線の高さは、ちょうど大竹の腰の辺りに来るのだ。
「おま…っ!ガン見するなよ!」
「なんで?先に風呂入ってたら必然的にこうなるでしょ?」
う~っと口の中で何事か呻きながら、大竹はそれでも体をずらして設楽の視線から自分の体を隠しつつ、掛け湯をして風呂に入……ろうとして、下からニヤニヤと見上げてくる設楽の目を掌で覆ってからバスタブを跨いだ。
「お前……さすがに引くぞ……」
「いやなんかもう、超ご馳走様って感じデス!」
大竹の部屋のバスタブは標準的なサイズで、男2人で入るには相当狭い。横に並んで入ろうとすると足が突っかかるし、縦に並んで入ろうにもそんな長さはなく、かといって手足を交差して入るのはヤバすぎる。
「……設楽、窮屈だから、お前先に出て体洗ってろよ」
「こうして入れば良いんじゃない?」
言うなり設楽は大竹の脚の間に自分の体を滑り込ませ、大竹の胸と自分の背中をぺったりと合わせた。大竹の胸の中に、囲い込んで貰った格好だ。
「わっ!待て設楽!」
大竹の胸が設楽の背中にぺったりと合わさるということは、もちろんその下もぺったりと合わさるということで。
せ、
先生のチ……
いや、間違い!先生のお宝が、俺のおしりに当たってますよ!!
しかも、なんか、口で言ってる事とは全く真逆で、先生のお宝はやる気満々ですよ!
うぅ~、お尻の良い所に当ててやる!!
設楽が自分の腰を動かして、わざと狭間に大竹のを挟み込むと、大竹は声にならない呻きを漏らし……それから、急にザバリと風呂が波立ち、体中に強い衝撃を受けた。
「……せ、先生……?」
最初設楽には、何が起きているのか分からなかった。大竹に抱きしめられているとは理解できなかったのだ。
「お前な…、さすがに俺の理性にも限界はあるんだぞ……?」
大竹の声が掠れている。なんて声。腰に当たる大竹自身が、更に硬度と大きさを増した。
「要らないよ、そんな理性なんて」
胸に回った大竹の腕を、設楽は抱きしめた。それから手の甲を握りしめ、大竹の指を口に含む。
「……チクショウ……っ!」
大竹は後ろから覆い被さるようにして体を捻り、設楽の唇を貪った。喰らい尽くされそうな、激しいキス。大竹の舌が設楽の舌を絡め取り、きゅうっと痛いほど吸い上げていく。
「せんせ…っ!」
設楽も体を捻って、大竹の背中を掻き抱いた。
あぁ、夢みたいだ。
先生の裸の胸に、俺は今抱かれているのだ。
設楽の体はいつの間にか反転して、大竹の下に敷き込まれていた。バスタブの縁に頭を乗せ、狂おしいほど抱きしめられながら、設楽は夢中になって大竹のいきり立った物を扱き立てた。
先生のだ!
先生のを俺、今扱いてるんだ……!!
「くそっ、俺が今までどんな思いで……っ!」
大竹の唇が喉元を掻き切りそうな勢いで吸い上げる。
「先生、先生を全部俺にくれよ!俺を全部先生にあげるから……!!」
設楽が自分の後ろに手を這わせ、中をほぐそうとしたら、その指を大竹が上から握りしめてきた。
この期に及んでまだ止めようというのか……!
だが、大竹は設楽の耳元で「これ、何か使わなくて大丈夫なのか?」と小さく囁いた。
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