「先輩とほとんど話したことないんでちょっと緊張してます」 「緊張？ ははっ、そんなのすぐ無くなるから気にするな」 　瓜生はこんなに穏やかな雰囲気の西を見たことがなくて、なんだかくすぐったいような気持ちになり、すぐに自分の思考に違和感を感じた。 　なんだ？ このドキドキする感じ。そんな優しい目で見られたら余計に緊張する。いくら先輩がシュッとしてカッコイイからってそれはないだろう……なに動揺してるんだよ～俺！ 瓜生は気持ちをしっかり立て直そうとするが下腹が疼いていることに気づき、つい西の顔を見た。 「顔、赤くなってるぞ。こっち来いよ」 　いつの間にか近づいてきた西は瓜生の手を引いて足の間に引き寄せ自分の方へ倒れ込ませ、両脇の下に手を差し込み後ろから抱き寄せた。 「わっ、先輩なにす……」 「気持ちいいことしようぜ」 と言うと同時にTシャツをたくし上げ胸をあらわにし、瓜生の胸をさわさわと微妙なタッチで撫でまわし始めた。 「ひゃっっ……せ、先輩……」 　瓜生は抵抗するつもりなのに胸を撫でられる感触に背中からじわっと震え上がった。何するんだと言いたいのに声にならない。心臓の音が自分の耳に響くように大きくなり、体が熱くなっている。そこへ耳元で西が囁いた。 「気持ちいいだろ」 　西の甘い声の振動に尾てい骨あたりがゾクゾクし、唇で挟まれキュッと吸われた耳たぶから痺れが走って瓜生は 「あ、あーっ」 と声を上げてしまった。その間も胸は撫でられ、いつの間にか摘まれた乳首は指先で転がされ、さらに下半身にも意識がいっておかしくなりそうだ。 「感じやすいいい体してるな。もう童貞じゃないのか？ それともやられたことあるのか」 「や、やられるって？ あぁっ！！」 　耳に舌を這わせながら西が囁く。低音で温かい声は瓜生の身体中を通りあちこちに熱をまき散らして、ジャージの下の瓜生の下半身の形を変えた。 「せんっぱいっ……何するんです…かっっあっあぁーー」 　抵抗したいのに気持ちと体感がズレてしまった瓜生は胸を弄られて体をくねらし腰を浮かした。 「なんだ、まだ気持ちよくなったことないのか。どうだ、いいだろ」 　西は片手を胸に残したままもう片方の手をジャージのウエストから差し入れた。その手は瓜生の立ち上がった下半身を柔らかく掴む。 「あぅっ……くっ」 　瓜生は他人の手でそこを掴まれたのは初めてで、軽く掴んだだけなのにその刺激でさらに大きく質量を増した。すでに体は力が入らずふわっと雲に乗っている心地だ。 「ははっ、めちゃくちゃ感じてるなー。まだだ、もっとよくなるから我慢しろよ」 　今度はジャージの後ろに手を回し尻を丸くなぞった。 「ひゃあぁ～」 　変な声が出て慌てて瓜生は両手で口をふさぐ。ゆっくり尻を撫でたり優しく掴まれたりしてその心地良さに体が緩んできた。西の手は動き続け窄まり辺りを撫でたり押したりしている。そして中に何か座薬みたいなものを何個か押し込んで「もっと気持ちよくなる」と吐息のように耳元でささやいた。触られてむずむずするのと身体中が熱く疼くのが混じりあって瓜生の意識は抵抗よりも気持ちいいほうを自然に選んでいる。 冷たいものが窄まりに塗りつけられ瓜生は小さく体を震えさせた。指先が中に入り、かき混ぜられると熱いものが込み上げてそこが疼いてたまらない。違和感があって怖いのにもっと触って欲しくなる。 　 　奥の方からじわじわと押し迫る感じはなんなんだろう。ああ、指を抜かないで。もっともっと……。