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第1話

物心ついた頃からずっとこの檻に閉じ込められてた。 外の景色は窓から見えるけれど俺の居る部屋の窓は嵌め殺しになっていてその外には格子が取り付けられていて開けることは叶わない。 移り行く景色や空の色はそこから見ることはできるけれど空気を感じることは出来ない。 外はきっと梅雨入りしたのだろう。朝から雨が降り続いてるのだから 俺の名前と同じ季節がまた今年も来たのだ 俺と同じ名前の季節に両親に見捨てられた俺を拾ってくれた人は始めはとても優しく心強い味方だった。 十分な教育もこの部屋の中で受けさせてもらえた。 時が立つにつれ関係はおかしくなって今はもうは人ではなく人形として扱われている。 逃げ出したいけれど主人に教えられた快楽に抗うことも出来ずただ啼き続けるだけ

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