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第7話

運転手に直哉は俺の体調が優れない。そう話し自宅へ向かってもらった。 具合が悪いことになってるからおとなしく直哉の肩を借りた。 直哉はずっと俺の肩を抱いて手を握ってくれていた 「お手伝いしましょうか?」 自宅につき運転手が言うけれど直哉は断って俺の手を引き玄関を開けた。 使用人たちは驚いて慌てているけどそれも直哉が宥め俺の部屋に連れていってくれた。 途中何かしら頼んでいたけど俺はもう聞いてなかった 部屋のベッドへ座らされる 「月見里…大丈夫だよ。人払いはしておいた。泣け」 「直哉っ…俺…」 「うん…」 「…っ…」 子供みたいになくことしか俺にはできない。直哉はそれをずっと側に寄り添ってくれた 「直哉…」 「晴空(はるく)…。お前の名前は晴れた空って書くでしょ?栗花落は梅雨の時期。梅雨が晴れたらお前の季節。だからね、もうお前の心も晴れていいと思うんだよ。俺ではだめ?お前が唯一自分を出せる俺ではだめかな?」 「え?」 「俺はお前を捨てない。裏切らない。他に好きなやつなんてできやしない。だってさ。何年片想いしてると思ってるの?」 「でも…お前は…」 「あぁ。外に交際相手はいたさ。でもそれってお前が栗花落さまに夢中だったから仕方なかったからだよ。でも本気で愛したのは…愛しているのは後にも先にもお前しかいないんだ。お前にとって俺は只の幼馴染み兼秘書でしかねぇ。けどさ俺ならどんな形でも一生側にいられる。だから俺にしておけば?このままがいいならそうする。でももっと先にいってもいいならいきたい。俺のもんにならね?」 「…」 「直ぐに答えを出せなんて言わねぇし。そもそも答えなんかいらねぇ、側においてくればそれでいい。だから…もっと…俺に寄り添え。わかった?」 「おれは…」 「栗花落さまを愛してるのはわかってる。だからそのままでいいよ。俺に甘えて」 こんなに近くに俺を思ってくれている人がいる… どんなに願っても栗花落は戻らない…ならば… 俺は…直哉を…栗花落のように愛することは出来ないかもしれない。けれど…ずっと…直哉が側にいてくれるのなら… 俺の見える世界は変わるのかもしれない…だったら…その手を… 「キスだけしてもいいかな?」 そして静かに口付け抱き締めてくれた… 俺には直哉がいる…だから… 俺たちの関係が変わるのはまだまだずっと先…けれど… 完

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