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素直なあまのじゃく

「パス。俺合コンとか嫌い」 和希はそう言うとトレイを持って立ち上がった。 が、すぐさま渡邉に肩を押され無理矢理また座らせられた。 「頼むよー、人数足らないんだって、助けて!戸川イケてるから女子喜ぶし!」 俺が行けなくて、と武市が申し訳なさそうに言う。 原田は柔道の大会が近いからと既に断っていた。 「あ、ほら!戸川の幼馴染だっけ?あの超絶イケメンと一緒に来てよ!」 渡邉は思っていたよりもずっとしつこかった… 連絡先を交換したのをこれほど後悔する日がくるなんて、和希は想像していなかった… 朝起きると[合コンって素晴らしーい!] 昼飯を食っていると[出逢いって楽しーい!] バイト上がりの深夜には秒単位でトークアプリに通知がくる。 ピコンピコンと鳴り響く和希の携帯を怪訝な顔で壮史が見ていた。 「…何事?」 和希は心底困った顔で壮史を見上げてため息をついた。

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