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素直なあまのじゃく

学食で原田と昼飯を食べていると騒がしいヤツらがやってきた。 「戸川ちゃーん、やってる?」 第一声がこれだ。 「やってない、てゆーかでかい声でそういうことを言うな」 原田はいつもの光景にさして興味も示さず、頼んだ鯖定食に向き直った。 あの件で原田と気不味くなってしまうかと和希は心配していたが、それは原田も同じだったようで。 そもそも原田に悪いところは一つもなく、責める理由なんかなかった。 逆に助けにきてくれたことにきちんと礼を言わなければならないのは和希の方だった。 頭を下げようとした和希を原田は慌てて必死で止めた。 俺が、いや俺がと言い合ううちに2人とも笑いだしてしまった。 いつもと変わらない原田を横目で見て和希はホッとしながら、目の前のオムライスを頬張った。 「時に戸川くん?原田くん?」 和希の隣に渡邉が、原田の隣には武市が座っていた。 渡邉がテーブルに乗り上げるようにしながら話し出す。 「楽しい人生を送るためには、出逢いが必要だろ?」 和希と原田は相手にせず、次の講義の課題の話しをしながら昼飯を消化していく。 「聞け、こら!特に原田!お前童貞だろ?」 渡邉の声に原田があわあわと慌てるのを見て、和希は眉を潜めた。 「隆二、そういう言い方するなよ」 和希の代わりに渡邉を諭すように言ったのは武市だった。 ごめんなと渡邉は原田に素直に謝る。 悪気がないのが渡邉である。 「まぁ何にせよ新しい誰かと出逢うことはいいことだ!ということで、週末合コンするから開けとけよ!」 和希はため息をついた。

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