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贅沢なスレ違い

壮史が帰ってこない。 壮史がいない。 それだけで部屋が無駄に広く殺風景に感じる。 バイトのない日は早々に風呂に入り、早々に寝てしまうことで和希は寂しさを誤魔化していた。 風呂から上がり水を飲んでいるところに、トークアプリに壮史から連絡が入る。 [ごめん、たぶん今日も帰れない] 和希はため息をついた。 [明日着替えとか持っていく] こないだと同じように数日分の着替えを用意し、忘れないように玄関先に置いた。 明日持っていこうと簡単にお弁当の下ごしらえをすると、 和希はリビングの灯りを消して寝室に入った。 ベッドに横になり、癖で壮史の場所を空けている自分に笑ってしまう。 どのくらい壮史に触れられてないだろう… なんやかんやで一ヶ月くらいだろうか。 触れてほしい、壮史に抱かれたい…… 下半身に熱が集まる感覚に、和希は身体を捩った。 壮史とそういう行為をするようになってからは自慰はほとんどしてなかった。 和希はそろそろとスエットのウエストから手を中に入れ、性器に触れた。

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