120 / 412

犬も喰った喧嘩

半分冗談だけど、と拗ねたように壮史は言った。 半分本気だったのか… 和希は困ったように笑うと壮史の唇にキスをした。 「俺は………壮史だけだから」 言った後、和希は赤くなった顔を隠すように壮史の胸に顔を擦りつけた。 壮史の手が服の中に入ってくる。 「和希の気持ちはわかってる。 だけど、心配なんだよ。 和希、気持ちいいのに弱いだろ?ほら…」 壮史の指が乳首を掠めると和希の身体がぴくりと揺れる。 「壮、史がしたんだろ…」 壮史はにやりと笑ってしまったが、もう少し言わせてみたいと笑みを噛み殺した。 「俺が?何?」 「壮史の手じゃなきゃ、 壮史に触られなきゃ、感じ、ない…」 赤くなった顔で呟いた和希を膝に抱っこしたまま抱き上げ、壮史は寝室に向かった。

ともだちにシェアしよう!