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犬も喰った喧嘩

そのままベッドに座った壮史は少し見上げるようになった和希の顎にキスをした。 「壮………」 和希の唇が壮史に重なり、深いキスに変わる。 キスをしながら和希の着ている服に手をかけ、キスの合間に脱がせた。 薄い腰から上に手を滑らせ2つの突起を弾くと和希の小さな声が洩れる。 「俺以外の誰かに触られてもこんな感じるんじゃないか?」 和希の首筋に舌を這わせながら鎖骨まで下ろすと壮史は吸い付いて痕を残し、ついでにとばかりに噛み付いて歯型まで残す。 びくりと和希の身体が揺れる。 ううんと首を振った和希は壮史の髪に指を入れ、そのまま自分の胸に壮史の頭を抱きしめた。 「前、襲われそうになった時、最初壮史だと思ってて、でも触られたら壮史と違うって…」 だから、と和希は続けた。 「壮史じゃないとダメで、嫌だ…」 壮史の頭を抱く手に力が入る。 「俺をそうしたのは壮史だろ、壮史が俺の身体を壮史だけの物にしたんだろ…」

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