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お好みのままに、は難しい

ちゃぷんと水音がする。 和希が目を開けると壮史に抱きしめられながら露天風呂に入っていた。 「…気が付いた」 ほっと息を吐いて壮史は抱き締める腕に力を込めた。 「ごめん……興奮しすぎて我を忘れた…」 「…壮史」 和希は壮史と向き合うように身体の向きを変えると壮史の首に腕を回した。 「壮史、誕生日おめでとう…」 「…ありがとう」 「………………………好きだよ、ずっと」 和希が耳元で囁くような小声で言い、壮史の首にキスをした。 和希の身体をぎゅうと強く抱きしめた壮史が和希の髪に顔を埋めるように擦り寄る。 「……俺も好きだよ、ずっと」 照れた壮史の声に和希は思わずふっと笑いを零し、顔を見られたくないだろう壮史のために、 しばらく首に抱きついたままでいてやることにした。

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