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どっちがお好み?

「うーわっ戸川めっちゃかわいいな!」 「………………………ありがとう」 先日の衣装合わせと同じようにメイド服を着せられ化粧もされた和希を見て渡邉が手放しで褒めるのを和希は複雑な心境で受け止めていた。 渡邉は執事のような格好でメイドの和希と並ぶと恋人同士のようにも見えた。 そこへ西園寺たちが戻ってくる。 西園寺の後ろにあった茶色の塊がのそっと動き、和希がびくっと身体を縮めると、西園寺がぶはっと笑う。 よく見るとそれは熊の格好をした豪だった。 熊の耳のカチューシャをつけ、身体は熊の着ぐるみを着ている豪はかわいらしい優しい熊さんで和希の頬が緩む。 「いい出来だな、彬ちゃん」 西園寺がニヤニヤしながら和希と渡邉を見て笑うのを和希がギロッと睨んでやると、和希たちの後ろに回った西園寺が和希のスカートをペロッと捲った。 「ぅわっ」 思わずスカートを押さえると西園寺がぶはっと噴き出した。

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