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どっちがお好み?
軽食を済ませた2人を彬とスタッフたちが取り囲み化粧を施していく。
メイクが終わると朝と同じように衝立の向こうに追いやられる。
網タイツに顔を顰めていると衝立の向こうからまた彬の声がかかる。
「和希ちゃん、今度はこれ穿いてねー」
ガサッと紙袋が衝立の上から下げられ和希は渋々受け取り中から下着を取り出す。
今度のパンツは黒の、紐パンだった………
和希はため息を吐きながら穿いていた下着を脱ぎもう一度紐パンをマジマジと見てから脚を入れる。
朝穿いたパンツよりも股間部分がきゅっと締まってはいるが、さほど抵抗はない、
ないが、やはり見た目が最悪に気色悪い…
特に横。
100歩譲って女性のような下着を履くのが仕方ないとしても、なぜわざわざ紐パンにする必要があるのか…
和希はあえて見ないようにしながら網タイツを手に取った。
「えっ、戸川?」
彬に細々とした手直しをされお墨付きをもらった和希が衝立から出てくると武市が目を見開いた。
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