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切ない春休み

尻をベッドにつけたまま和希は壮史に近づく。 あぐらをかいていた壮史の両脚を開かせて跨ぎ、壮史の性器を倒すようにしながらあてがいゆっくりと先を埋め込んだ。 カリ首までを入れ込むと和希は性器から手を離し両手を後ろについた。 壮史の腰に絡ませた和希の両脚は震えているが、それでもゆっくりと壮史を飲み込んでいく。 壮史の両手が和希の薄い腰を掴むとずんっと勢い良く根本までを埋め込まれ、 途端和希の身体が細かく震え掠れた高い声が上がった。 入り口がぎゅうと締まり根本からちぎられそうな痛みに耐えていると、中壁がうねうねと蠢き収縮を繰り返す。 はーっと息を吐きながら込み上げる射精感を逃がし、精液を出さずに達した和希の胸の突起をベロリと舐め上げた。 解れ具合を確かめるように数度ゆっくりと腰を前後に振り揺すった後、壮史が動きを段々と激しくしていく。 「あ、んぁっ、壮…」 「和希、すげーエロいな」 きゅっと中が締まり壮史がニヤリと笑う。 腰を浮かされるようにして強くぶつけられる動きに和希はもう身体を支えていられずベッドに倒れ込む。 自分の腰を掴む壮史の腕を掴み、揺すられるまま和希は喘いだ。 「ん、あっ、壮、壮っ」 「イキそ?」 こくこくと頷く和希に壮史がいつものように囁く。 「なんて言うんだった?和希…」 「んっ、やだ、って」 「俺は聞きたいの、エロくてかわいい声で和希がイクってゆうのを」 「……………………………ばかっ」 ほら、と催促されるように腰がぶつけられ身体の奥で性器がピクピクと揺らされると、和希が仰け反り横を向く。 耳まで赤くした和希が小さく震える声で壮史に告げる。 「も、イキたい……」 「俺の顔見て言って」 ポロと和希の目の端から涙が流れるのを壮史の唇が掬う。 濡れた目がゆっくりと開けられ壮史を見上げる。 「意地悪する壮、嫌い……」 和希の中の性器がぶるっと震え和希が短い喘ぎ声を洩らすと壮史の唇が和希の口を塞いだ。

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