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甘い恋人

身体を押されそっとシーツの上に横たえさせると壮史の大きな手が和希の髪を撫でてから梳くように指が頭皮に沿って髪に絡む。 「髪撫でられるのも好き?」 「うん、好き…」 ちゅと音を立てた軽いキスを落とした唇が首筋を降りる。 舌でつうと舐められ思わず上がった声に壮史が笑ったと思ったら強く吸い付かれる。 「…った」 声に出してしまうほど強く吸われ、舌でそこを優しく舐められ、息をつくと今度は噛み付かれた。 酔っていて、さらにエロいおっさんと化している壮史に何を言っても無駄なのは過去の経験から知っている和希はため息をついて壮史のしたいようにさせることにした。 首筋の両側のあちこちに同じように吸い付かれ噛み付かれ、そして舐められる。 鎖骨にも噛み付かれ、痛みよりもぞわりと腰が疼く感覚に和希が咄嗟に壮史の肩を弱く押すと、 鎖骨に舌を這わせながら壮史が和希を見上げた。 「ちょっと痛いのも好きだろ?」 壮史の妖艶な笑みに和希が息を止め唾液を嚥下する。 完全にスイッチが入ってしまっている。 長い夜になるな……… 和希はまたため息を吐いて壮史の頭を抱き締めた。

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