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第1話

「なにをする予定だったの?」 「カンコーだ」 「明日も明後日も雨だよ?」 「エ?」 「梅雨だもん」 「ツユ……?Sauce(ソース)?」 「ふふ、発音は同じだけどね。Rainy season(雨季)だよ。知らずにこの時期を選んだんだね」 「ハァ、ソウカ、ワスレテタ」 目の前で大げさに頭を抱えた金髪の男にケイは微笑んだ。 ホテルのアメニティーであるバスローブはこの男には小さすぎて、お世辞にも似合っているとは言えない。 「オカシイか?」 「可愛いって思っただけだよ」 「シツレイなコだな」 たくましい腕を伸ばし自分の腰を手繰り寄せた男の瞳は天井の照明に照らされオリーブ色に輝いている。 「あっ」 膝の上に座らされると自然とバスローブの前が開き太ももが露わになった。 自分より太い指がゆっくりと意思をもって動き回る。 「一週間も雨の中何をするの?」 「No plan(計画なし) だ」 「ふふっ、ぼくも」 「Let this be our plan then(それじゃあ、コレをしよう)」 「Sure(名案)」 日本人にしては色の明るい茶髪がフワフワと揺れるとリースは膝の上で僅かに腰を揺らすケイの唇に舌を差し入れた。 「んっ」

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