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物語本編 23
鈴木「なんでお前、平気な顔してんの」
前を向いたまま、鈴木は問い掛ける。
財前「平気なんかじゃないよ。俺の鈴木への欲望は、今にも暴れ出しそうなんだ」
財前が、制服のシャツの上の胸元を押さえながら言う。
鈴木「そういう話じゃなくて!」
はぐらかすな、という風に、少し怒った顔で財前を睨む鈴木。
財前「やっと鈴木の可愛い顔が見えた」
目を細めて笑う財前。
学校を出てからずっと目を合わせていなかったことに気付いて、鈴木は決まり悪そうに俯く。
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