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物語本編 30
必死に財前を押し返そうとするも、力では敵わず、鈴木の背中がシャッターにぶつかってガシャンと音が鳴る。
財前「俺の頭の中は、鈴木でいっぱいだよ。大好きなもので満たされるのは、最高に幸せなんだ」
鼻先が触れ合うくらいまで迫る財前の顔に、たじろぐ鈴木。
財前「だから鈴木の中も、俺でいっぱいにしたい」
鈴木「ちょっと良いこと言ってる風だけど、お前が言うと怖い!」
間近で絡み合う視線。
逃げ場のない身体。
雨音に覆われた世界。
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