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物語本編 29

鈴木「お前みたいになりたいとは思わないけど、そこまで素直に感情表現出来るお前は、ちょっと羨ましい」  濡れて張りついた財前のシャツの肩口へ、鈴木はポケットから取り出したハンカチを広げて、雑に被せる。 財前「デレのゲリラ豪雨……! 俺をどうしたいんだ、鈴木……!?」 鈴木「どうもしたくないから、早く拭けって」  少しそっぽを向く鈴木の両肩を、不意に財前がガシッと掴む。  雨に濡れたアスファルトの地面に落ちる、財前のカバンと折り畳み傘、そして鈴木のハンカチ。  不意打ちに驚く鈴木に、財前が顔を寄せて迫る。 財前「鈴木……やっぱり、セックスしよう」 鈴木「だから流れおかしいだろ! お前の思考回路どうなってんの!?」

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