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物語本編 28

財前「俺は鈴木の熱い視線に気づいてから、ずっと鈴木のことばかり考えてるし、誰が何と言おうと、鈴木は最高に可愛いよ」  畳んだ折り畳み傘の水滴を払いながら、財前が言う。  恥ずかしげもなく、満面の笑みで言ってのける財前に、つられて隣で苦笑する鈴木。 鈴木「やっぱ俺が先に惚れてること前提なのか」    財前は、肩どころか腕まですっかり濡れている。  それでもただ一緒に下校して、雨宿りをしているだけで、心底幸せそうな財前。  映画館でも、落ち着きのない犬みたいに浮かれていた財前の様子を、鈴木は思い出す。 鈴木(俺、最後に思いっきり喜んだのって、いつだっけ)

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