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第2話

その名前は親父の息子なら知っている名前だった。 親父の会社の親会社の会長の孫の名前だったし、その笹倉の御曹司が亮のクラスにいることも知っていた。 そりゃそんなヤツなら見下すことはあるだろう。 でもなんでそんな偉いさんの孫が今まで公立のガッコに通っていたのか、俺には理解出来なかった。 それでも可愛い義弟を見下しひきこもりにしたことが許せなくて、俺はその日から徹底的に身体を鍛え始めた。 当たり前た、笹倉の御曹司ならボディーガードくらいいるかもしれない。 そいつらを掻い潜ってボコらなきゃならないなら、俺は限界まで強くなる必要があるんだ。

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