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第7話

それが二年前の秋、俺が叶を初めて会った時のことだ。 今は二年後の七月上旬、今日の天気は雨だ。 「叶は雨『好き』だね」 「そうですね、杉原先輩の次に『好き』です」 梅雨の時期の叶は、いつもの時期よりも叶の笑顔が綺麗だった。 俺は叶を『愛してる』けど、このジメジメした時期は苦手だ。 けど、叶のこの綺麗な笑顔が見れるのなら、一年中梅雨でもいいとさえ思ってしまうほどだ。 「センパイは梅雨に嫉妬しそう!!」 これは本当に思ってること、いつか梅雨の王子が叶を迎えにきたら彼を取られてしまうかも。 でも雨には感謝してる。 こんな素敵な笑顔のキミが見れるから。 完

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