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温井、北畠から手元の包丁に視線を戻す。
首を横に振り、
温井M 「ううん、ないよな!」
温井M「南極まで来て恋愛なんて……」
温井N 「僕がここへ来たのには、ある事情があった――」
//回想
〇日本・洋食屋・店内
昭和の香り漂う洋食屋。
店内の備品に「差し押さえ」と書かれた紙が張られている。
そこへ温井が飛び込んでくる。
温井「手放すってどういうこと!?」
温井「父さんも母さんも、僕にこの店を継がせたいって」
温井「そのために東京のホテルで修行してきたのに!」
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