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 すぐ近くにペンギンの群れ。 温井「えええええ! 本当にペンギンだー!!」  北畠、わずかに口元をほころばせる。 北畠「アデリーペンギンの群れ、夜のうちに移動してきたみたいだ」 〇南極・流氷の見える丘のすそ野  ペンギンの群れがいるところへ下りていく二人。群れは数百匹という規模。  鳴き声が賑やか。 温井「すごい、こんなに……」 北畠「この夏生まれた若い個体が多いみたいだ」  と、北畠が何か見つけて駆けていく。 温井「北畠さん?」 北畠「いた! 110号だ!」  嬉しそうな北畠。一匹のペンギンが北畠の方へ寄ってくる。 温井「110号?」

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