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あらすじ

相沢健斗が生まれた時、新築の我が家の隣は大きな空地だった。そこは健斗の家の何十倍も大きな土地だったが雑草の手入れはされていて、ゴミひとつ落ちていなかった。いつ手入れがされているのかも謎のまま数年経ち、健斗が幼稚園に上がる年やっと工事が始まって数か月後、お屋敷のような立派な家が完成した。 そのお屋敷へと引っ越してきたのが英一家だった。英家には健斗と同い年の男の子、江彦がいた。元気がよく近所のおばちゃんにもいつも褒められている健斗だったが、幼児とは思えないきれいな顔の整った子供に見惚れてその時ばかりはうまく挨拶が出来なかった。江彦の方も、健斗の小動物のような可愛らしさに「あの子連れて帰ろう」とその日初めて母親に何かを強請った。 お屋敷は大きいだけでなく、どことなく人を寄せ付けない仄暗さがあった。“ヤクザの家らしい”その噂はあっという間に広がって、相沢家の耳にも入ったが、健斗の両親は根っからのお人好しだったので噂を気にすることもなくご近所付き合いは続いた。 当然のように仲良くなった二人は幼馴染の関係をあっという間に飛び越え、誰も入れない二人の世界を作っていく。 相沢 健斗と英 江彦は家が隣同士で幼馴染で、恋人同士ある。

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