神田 梓季(かんだ あずき) カフェで働く大学生。 伊吹 絢瀬(いぶき あやせ) 神田と同じカフェで働いている先輩。あだ名はサタン。 神田梓季side 梓「絢瀬さん、腰、揺れてますよ」 絢「っ！！」 何を考えているのか、顔を真っ赤にして腰をヒクヒク揺らす絢瀬さんにそう囁くと面白いくらい大きく飛び退く。 顔よりも赤くなった耳たぶを押さえて、照れたように目を逸らして、言い訳しぼりだそうとする。 そんな姿にバイト中だってことも忘れて物凄くそそられてる。この人のことを『サタン』だって言ってる新人達の前でいじめ倒して、情けなく果てる姿を晒してやりたい。 梓「バイト中ですけど、ナニしてたんですか？」 絢「……うるせ、お前こそ何しに来たんだよ。バイト中に」 梓「僕は伝票整理しに行ってから中々戻らない絢瀬さんを探しに来たんですけど……知りません？」 絢「……はぁ、わざわざ悪かったよ。ほら、どうせ西野がやらかしたんだろ。お前も行くぞ」 梓「あっ、絢瀬さん！」 絢「職場では『伊吹さん』って何回言ったら……」 梓「伊吹さん、次の週末なら空いてますよ」 絢「なっ、……お前聞こえるだろ、！」 梓「いーじゃないですか。もういっその事バラしちゃいます？」 絢「ばかじゃねぇの………そんなことしたら即クビだっつーの！」 梓「ふふ、気にしすぎですよ。まぁ伊吹さんが嫌な事はしませんけど」 そう。伊吹さんが『嫌な』ことは絶対にしない。 『イイ』ことだけ、してあげたい。 あの『サタン』が、もっと、って強請るほどしつこく責め上げたい。 はぁ……週末が楽しみで仕方がないな