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聖誕(リョーマ×不二)

 誰かさんは、イベントと誕生日が丸かぶりらしい。4年に一度しか来ないよりマシじゃないか、と言えば、そうかも知れないッスね、と笑われた。 「でも、俺は羨ましいッスよ」 「え?」 「家が家なんで、クリスマスってどうでもいいんですよね。桃先輩や英二先輩はハシャぎそうだけど、俺は別に」 「ただの誕生日?」 「……まぁ」  言いつつも苺のショートケーキを突つく姿は等身大の子供らしくて可愛いな、と思ってしまう。 「でも、不二先輩が喜んでくれるなら、いつが誕生日だろうとクリスマスだろうと、別に構わないけどね」 「越前……?」 「先輩の全てを貰うつもりなんで、覚悟してて下さいね」 「!」 「俺のですから。クリスマスだし、誕生日だし、ワガママ言っていいですよね、先輩?」  白い雪に、俺たちを隠して貰わなきゃ。 END リョーマ誕2011。

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