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特別で特別な日。(手塚×不二)
キラキラと瞬く満月。まるで、四年に一度のこの日を祝うかの様に、二人を照らしていた。
「いい夜だ」
「そうだな」
「月も星も綺麗だね」
「……お前の方が、綺麗だ」
「っ……っ!」
「やはり、閏日は格別なんだな」
サラリと亜麻色の絹糸が白い海に広がる。
「お前が更に綺麗に見える」
「っ……君って人は」
「お前しか見えないんだ、当たり前だろう」
金茶の絹糸が、月光に照らされて揺らめいた。その影が、亜麻色の影とシンクロする。
「……不二」
「手塚……」
「誕生日、おめでとう」
「……うん、ありがとう」
この、不思議で素敵な日に、心からの祝福を。
END
不二誕2012。
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