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本編 31

アンタレス「とりあえず、続きは天蝎宮(俺んち)のベッドでな」 チュッとリップ音を立てておデコにキス。 全裸のリゲルに、手早く床から拾った破れたキトンとヒマティオンをバサっと被せるアンタレス。 リゲル「ハア!? ハアァーーーー!?」 キトンとヒマティオンを手繰り寄せ、身体を隠すように縮めたまま真っ赤な顔で叫ぶリゲル。 部屋を出て回廊を長いコンパスで颯爽と歩き始めるアンタレス。 リゲル「ちょ、オレこんな格好〜ッ、ぎゃあああーー! おろせーー! 誰がそんなとこ行くかぁーー!!」 赤くなったり青くなったり忙しいリゲル。 リゲル(お互い? え、今なんつった!? 聞き間違い?) こっそりクワッと目を見開くリゲル。 アンタレス「素直になれよ。三百年前のサミットからか? ずーっとこの俺に惚れてんだろうが」 アンタレス「メッチャ見てんのバレバレなんだよ」 ハハハ、と軽い足取りでそう言うアンタレス。 一瞬目を大きく見開くリゲル。 リゲル「⋯⋯がう」 アンタレスの腕の中で前髪で目元が隠れたリゲルが小さく呟く。

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