16 / 34
第16話
「…んー…。!?今何時だ!?」
「12時。まだ寝てたら?」
「あ…。…っ…。」
数時間前の事が鮮明に蘇ってくる…。
よくよく考えればめちゃくちゃ恥ずかしいぞ!?
「…っうぐぅ…。」
「なに顔真っ赤にしてんの。何?さっきの事思い出しちゃった?気持ち良かったでしょ?可愛かった。」
「うぅ…。恥ずかしいぃぃ…。」
桃香はなんかニヤニヤしててムカつくな。
恥ずかしいから見ないでくれ…。
「…っじゃなくて!家帰んねぇと!」
「あー、それなら朝日さんに連絡しといたから平気。てか、夜中に俺の可愛い恋人、外歩かせるわけないでしょ。」
「こ、恋人…。」
そっか、最初はしつこいただの先生だと思ったけど、俺の初恋の人だし桃香も俺のこと好きだし…。
「そっか、恋人かぁ…。ふふっ…。」
「可愛い。そんなに嬉しい?顔真っ赤にして喜ぶとかほんと可愛い。」
「嬉しい…。初恋だったし…。嬉しすぎて無理…。」
今すぐ抱き締めて欲しいなんて言ったら迷惑だろうか…。
「猫貢人、こっちおいで。」
「?うん。」
「はい、ぎゅうー。」
「え、あ…なんで…?」
「抱き締めてほしそうな顔してたから。違った?」
「ち、ちがくない…。抱き締めて欲しかった…。」
暖かいし幸せ。
しつこいとは言え、優しいみやにいちゃんと変わらない。
大分見た目とか変わったけどな。
昔から顔はよかったけどもっとかっこよくなった気がする。
「…そんな見られると恥ずかしいんだけど…。」
「あ、ご、ごめん。つい…。」
「昔っから俺の顔ほんと好きだよね。そんな好き?俺の顔。」
さてはこいつ無自覚イケメンか…。
ともだちにシェアしよう!