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第17話
「好き、だよ…。みやにいちゃんだから全部好き…。」
「俺のフル起動しそうなんだけど…。可愛すぎるからやめて…。」
「…変態かよ。」
「猫貢人に関してはね。」
「俺かよ。」
変態だけどやっぱり優しいし好きだな。
変態だけどな。
「猫貢人、疲れてるでしょ?さ、一緒に寝よ。明日休みだしゆっくり寝よ。」
「おう。体触んのは、やめろよな?さすがに疲れた。」
「あー、口調が元に戻っちゃった。可愛かったのに。」
「…恥ずかしい。」
頭撫でられんの気持ちいい…。
「すりすりしてくんのほんとの猫みたいで可愛い。ペットにしたいくらい。そしたら誰も触れることなく俺の帰りを待つだけ、俺のことしか考えられないのにね…。」
そんな幸せすぎることがあっていいのか…。
「そうなったら幸せだね…。」
「…。寝よっか。おいで。」
「ん。」
お互い抱き締めあい布団に沈む。
暖かくてすぐに眠れそうだ。
「…。桃香はなんで俺のこと好きになったの?」
不意にそんなことが気になって目を擦りながら訪ねる。
「んー。しいて言うなら笑顔に惚れたのかな。太陽みたいに眩しくてそれがすごく好きだったんだ。俺が悲しんでたら笑顔でいつも励ましてくれたじゃん?優しいとこもすごく好きだよ。」
だめだ。
眠すぎる。
「おやすみ猫貢人、愛してるよ。」
最後にそう聞こえた気がした。
俺は意識を手放した。
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