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第24話
「朝日さん、悟さん。弟さんを俺にください。」
桃香が急にそんなこと言ってくるから味噌汁吹きそうになった。
なぜ今!?
二人ともすげぇ驚いてるじゃん!
さっきの話、まさか本気にするとは…。
「ね、ねぇちゃんにぃちゃん飯!飯こぼれてっから!ちゃんと皿もって!」
や、やべぇ。
二人とも無表情なんだが。
どーしよ。
悟にぃちゃんが口を開く。
「冗談だよな…?」
うっ…期待の眼差しが痛い!
長い沈黙が続く。
「冗談じゃない、デス…。」
とりあえずそう答えるしかなかった。
「どーしよ朝日。俺泣いちゃう。どーしよ。」
「え、私もどーしたらいいかわかんない。私も泣くわ。」
この状況どーしたらいいんだよ…。
「まだ高校生なのに俺らの元を離れちゃうのか?まだ俺の可愛い弟でいてくれよおおおおお!」
「!?」
「そーよそーよ!嫁になんかまだ行っちゃ嫌よ!まだ早すぎるわ!せめて15年後にしなさい!」
「!?」
まてまて、なんかおかしい。
まさかねぇちゃんにぃちゃん、重度のブラコン??
「俺達真剣に付き合ってるんです。お願いです。弟さんを俺にください!」
おいいいいい!
ちょっと黙っとれ!
真面目な顔で今言うな!
「朝日…。」
「悟にい…。」
?
「桃香君の頼みなら仕方ないよな…。桃香君優秀だし桃香君なら安心して猫貢人を任せられる!な、朝日。」
「そーねぇ…。桃香君ならね。猫貢人のこと頼んだわ!私達の可愛い弟なんだからしっかりね!」
「…っ。ありがとうございます!猫貢人!良いってよ!」
「お、おおう…。」
めっちゃ勝手に話進めんじゃん…。
てか、あっさり認めすぎじゃね?
でもまぁこれでねぇちゃんにぃちゃん公認だ。
「…ふへっ。」
思わず口元が緩む。
「な?俺達の弟、天下の可愛さだろ?」
「写真とるべきだったわ。」
「可愛すぎますね。うん。」
なんかその後3人ともアドレスとか交換してて俺の写真すごい回してるらしい。
…嬉しいけど厄介なことになってねぇか??
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