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【9】-4

「一緒に、頑張ろう」  狭いベッドに腰かけて、ルイの広い背中を抱きしめた。  かけたばかりの眼鏡をルイが外し、身に着けたばかりの服を乱し始めた。キスをして、もう一度ベッドに倒れて抱き合った。  覚えたての蜜を味わう。金色の髪の美しい王子に四肢を絡め、甘い声を上げた。  夜が明ける頃、雨が止んだ。  ルイはカエルに戻らなかった。世にも美しい人の姿のまま、金色の睫毛を伏せて穏やかな寝息を立てていた。  カーテンを開けると、梅雨の終わりを思わせる晴れやかな空が広がっていた。 「ルイ。愛してるよ」  もう呪いは解けたけれど、何度でも伝えたい言葉だ。  長い睫毛の下から青い瞳を覗かせたルイが、明るい日差しの中で眩しそうに微笑んだ。              -了-   最後までお読みいただきありがとうございました。  店長さんに名前くらい付けてあげたらよかったです。ごめんなさい、と心で謝ってます。  不憫だわ……。 2019年7月14日完結 2020年12月11日改稿

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