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寝台の上にふたりの足だけが見える。
一哉「あっ。あ…んッ。い…いっ」
*寝室 カーテンの隙間から明るい空が見える
目を覚ます一哉。腰に走った激痛に顔を顰める。
一哉M「マジかよ…。動けねぇ…」
気づく諒一。
諒一「ん…一哉…?」
口づける諒一。
諒一「良かった…。夢じゃなかった…」
一哉「夢で堪るかバァカ。何年待ったと思ってる」
諒一「うん。待っててくれてありがとう」
艶やかに微笑む一哉。こつりと額を合わせて微笑み合う。
一哉「ヒーローってのは遅れて登場するもんだ。待っててやるのは当たり前だろう、ヒーロー?」
諒一「一哉にヒーローって言われるのもいいけど、やっぱり俺も恋人がいいな」
一哉「ようやく気付いたか、この鈍感」
男らしく微笑む諒一の顔。
諒一「けど、これからは恋人として俺が一哉を守るから」
照れる一哉。
一哉「っ…恥ずかしいこと言ってんじゃねぇよ馬鹿…」
END
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