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〇住宅街 朱華のアパートの手前の道(午前中・晴れ) 辰典「見つけたぞ?」  車から降りた辰典が、ぼそりと呟く。見るからにヤクザといった服装に黒のベンツ。サングラスも掛けている。  古いアパートの一階、一番端の部屋。植森という表札をチラッと見て、チャイム無いため、その扉をコンコンとノックする辰典。 朱華「はい」  少しだけ扉が開いて、そろりと顔を覗かせる朱華。ドキリとする辰典。 辰典「昨日の報酬だ」  万札の束が三個入った厚みのある紙袋を差し出す辰典。 朱華「お金は要りません。お帰りください」  パタンと扉を閉める朱華。 辰典「何故だ?」  辰典、軽くぐぬぬという顔。

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