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俺に夢中になってくれませんか。
転職した派遣会社で出会って。
ほぼ一目惚れして。
少しずつ知るうちにずぶずぶとハマり。
どうしても欲しくなって告白して。
積極的な返事ではなかったものの受け入れられて。
俺の愛しい可愛い人は今猛烈に酔っている。
テーブルに突っ伏して同じくテーブルに置いた携帯が受信したメールに震え出したのを見て腹を抱えて笑い出した。
何がそんなに面白いんだろう。
全く分からないが、涙を流すほど笑い転げてるこの人はとてつもなく可愛い。
普段大笑いなんて早々しない。
眉も目尻も下げて笑うこの人につられて笑ってしまいながら肩に触れた。
「遥さん、風呂入りましょう」
飲み会好きな社長のせいでやたらと飲み会が多いが、この人がこんなに酔うのは珍しい。
三つ歳が上で、会社でも先輩のこの人は普段から誰にも穏やかに接し落ち着いている。
こうやって世話を焼けるのはこんな風に酔っぱらっている時だけ。
それが嬉しくてたまらない。
「俺一人で入るの?それとも一緒?」
眠そうなトロンとした目で見上げられて心臓がドクンと音を立てた。
「どっちがいいですか」
「洗ってくれるなら一緒がいい」
本格的に眠くなってきたのか、目を擦りながら言う。
わかっているのか。
俺はあなたに惚れているんだ。
手を出さない自信なんか米粒ほどもないのに。
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