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俺の心臓は元気ですか。

「どうしたんだよ、突然」 出迎えた俺の頭をぐりぐりと撫でながら兄は笑顔だ。 「昨夜言ったろ?お土産持って行くなって」 「そうだっけ?」 「あれ、お客様いらしてたのか」 ソファの横で気を付けをしているかのように直立不動の侑司が立っている。 「客じゃないよ、彼氏」 「あぁ、彼……………………彼氏!?」 「遥さん!!」 びっくり顔の2人を交互に見てから、まずかったのかと視線を反らした。 「遥、お前、ドッキリか何かか?これまでは女性が恋愛対象だったろ。気でもおかしくなったのか」 「え」 侑司が凹んでいる。 軽く笑ってしまいながら兄に向き直る。 「これまでも遊びとかではなかった、ちゃんと大事にしてたよ。けど、こいつは」 一度侑司の方を見る。 不安そうな心配そうな顔で兄と俺を見ている。 「なんてゆうか、別。守りたいし守られたい。離したくない。離れたくない」 言った後で侑司を見ると泣きそうに顔を歪めていたが、目が合うと嬉しそうに笑った。

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