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俺と終わらない恋をしませんか。
「航くんも可愛いかったですね」
「母さんがメロメロになってたな」
二人の部屋に戻ってきて二人でソファに座る。
ようやく触れられる。
そっと伸ばした手が掴まれ頬につけられる。
「長かったけど、経ってみるとあっという間だな」
「はい…」
遥さんが俺の膝に乗ってくる。
いつもの、二人ともが安らげる体制に額をくっつけて笑った。
ちゅ、と軽いキスをされる。
物足りなくて遥さんの項を掴み寄せて深いキスをした。
「んぅ、こら…」
「ダメ?嫌ですか?」
「……仲良し、したいの?」
「はい!」
唇を指で摘まれ、やっぱりダメかとため息をつきかけた時。
指で挟まれ突き出た唇に遥さんの唇がつけられた。
「このまま一生俺に恋してろよ」
「ふぁい、誓ひまふ」
ふはっと遥さんが噴き出す。
何とも締まらない誓いの言葉を言い直す前に遥さんを抱き上げた。
誓いはベッドの上で。
……ばーか。
笑いながらキスをして寝室のドアを閉めた。
新しいスタートになった今日からまたあなたに惚れ直します。
ずっと、一生、何度でも。
完
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