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詩、たちあがってキッチンへと向かう。冷蔵庫から食材を取りだして料理をはじめる。
詩「虎治、タイガにオヤツあげといて」
虎治「了解」
虎治は迷うことなくタイガのおやつを取りに行く。
家に入りびたりなので、どこになにがあるかを知っている。
虎治「タイガ、おやつだよ~」
タイガ「みぎゃぁ」
タイガはがらがらとした声で鳴く。詩はその声が可愛くてデレッとした顔で眺めていると、虎治と目が合い微笑みかけてくる。
詩(かっこいいよな、虎治は)
■モノローグ
< 虎治は背が高くて顔も良い。高校の頃から女子に人気があったし、人懐っこい性格もあって友達も多い。>
詩(俺だって背は同じくらいあるのに。貧弱な体型と普通過ぎる顔のせいか)
女子にモテないことをひがみつつ、できあがったチャーハンを皿へ山盛りによそい、虎治の方へと持っていく。
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