14 / 22

12

詩「とら、じ」 虎治「あ、もしかして邪魔しちゃったかな」  冷たい声で虎治が言う。 詩(こんな虎治は知らない)  聞くまでもなかった。実際に目の前で鈴木の話してくれたことが証明された。 虎治「ねぇ、詩にぃ。旅行先を決めたいから、家に寄っていいよね?」  掴んでいた腕に力がこもる。それは、拒否することを許さないといっているかのようだ。 詩「虎治、痛い」   痛がる詩に、気が付いているのに無視をする。

ともだちにシェアしよう!