13 / 22
11
詩「鈴木さん、話してくれてありがとう」
鈴木「ずっと誰かに聞いてほしかったんです。でも、信じて貰えないって。だから言えなくて」
鈴木の目から涙がこぼれおちる。
詩(虎治のことで、ずっと辛い思いをしてきたんだな)
鈴木を慰めるように背中をさする。
詩「鈴木さん、気が付いてあげられなくてごめん。それに怖い目にあわせてごめん」
鈴木「詩、せんぱい」
鈴木が胸に縋りつく。
震える細い身体。そのまま抱きしめようと腕を後ろに回しかけるが、虎治に腕を掴まれ邪魔される。
虎治「詩にぃ、帰ろう」
目が合うと虎治が怖い顔をしていた。
ともだちにシェアしよう!