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番外編 嫉妬6

―――俺は一切神田さんには触れていないというのに、彼は勃起をしているのだ。何の刺激もなしにここまで硬く大きくなっているということは、……つまりは神田さんは俺に触れて、俺の乱れる様を見て興奮をしてくれたということだろう。このことに気付いたのは今に始まったことではないのだが、やはりこれに気付く度に思う。 『……ああ。俺ってやっぱり愛されているんだな』って。みっともない体型をした俺のような奴にに情欲を抱いてくれるのも愛ゆえだろう。 「…………早く神田さんの家に帰りたいです」 「どうした急に?」 「……だって、いっぱいえっちなことしたいし……」 いつも神田さんが真面目に働いている事務所……しかも机の上なんかで淫らな行為なんてできやしない。すでに机の上にあった何らかの書類が俺の身体の下敷きになっていたせいかしわくちゃになっているのが見える。これ以上ここに居るわけにはいかなくて、俺は机の上からおりようとする。 「……か、神田さん?」 …………だが、そうするよりも先に神田さんが再び俺の身体を弄ってきたのだ。 「んっ……あ、っ、ちょっ……んんっ」 「こら、逃げるな」 「そ、んな……っ、ひぁ、あ、ぁっ」 射精寸前で放置されてだらしなくも大量の先走り汁を垂れ流している俺のペニス。その液体を潤滑剤として活用するように神田さんは指を使って掬うと、そのまま奥の窄みへと塗り付けるように指を捩じ込んできた。 「だ、だめっ、ゃぁ、あっ、あんっ」 「駄目じゃねえだろ」 「……だ、だって、ッ、……んっ、ここじゃ、やだ……っ、ああっ、んんんっ」 「構やしねえよ」 そんなこと言われても俺はそういうわけにはいかない。このままでは神田さんの机の上に置いてある書類がしわくちゃになるだけではなくて、変な汁を付けてしまいそうだ。……しかも、まだこの部屋の外には明石様が居るかもしれないというのにこのまま行為を続けるわけにはいかない。麗しいあの人に、俺の汚い喘ぎ声なんて聞かせたくない。きっとバレたら最後、気持ち悪すぎて吐き気に襲われてしまうだろう。もしくは訴えられるかもしれない。 「き、聞かれちゃう……っ、んんっ、バレちゃう……ッ」 「聞かせてやれ」 「……そ、んな、っ、やぁっ、あっ……あぁあっ」 「他の奴に、――あいつに聞かせるのはむかつくけど、お前には俺しか居ないということ分からせてやる」 「あっ、ん……んっ、ひぁ、あっ、ああっ、ふぁ」 しかしなにか変に意地を張っている神田さんは、俺の意思などは関係なしに、そのまま俺の腸内に指を二本入れ込んで掻き回してきた。

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