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NKIFE THROWING
「んっ、あ、あっ、やあっ……きもち、んんっ、すごい、そこっ、あああっ!」
何がどうしてこうなった……? 酔いはすっかり抜けているのに体が言うことを聞かない。動けない方じゃなく、止められない。
それでもこうなった経緯がちっとも思い出せない。首を傾げながらも搾り取るような内壁に抗うことは出来ず、瀬田は四つん這いになった男の尻を犯し続ける。
シーツに縋るように頭を下げ、腰だけを高く上げる男を瀬田はよく知っていた。
普段の姿とはあまりにも違うが、見間違える訳がない。他の部署とはいえ、大きなプロジェクトが立ち上がりその中のメンバーに自分も彼も選ばれていた。
ここ数か月、みっちりと一緒に仕事をした仲。
本多創という男は、誰からも好かれるような真っすぐな男だった。背丈こそ小柄ではあるけれど、中性的な顔立ちでも童顔でもない。普通のどこにでもいるような男だ。
そんな本多が、男相手に喜んで尻を差し出すようには決して見えない。まさか自分が強引に……? いやいや、いくら瀬田が平均身長より大きいとは言えそれはないだろう。本多は小柄だけどガッシリとしている。筋肉だってついているし、抑え込んだって余裕でひっくり返せそうだ。
「あっ、も、だめ……イく、あっイくぅ……っ!」
「うっ、やば……締まる、あっ出る……!」
まるで精子を欲しがるようにうねるナカは今まで抱いたどんな女の子とも違った。がっしりとした男の体なのに揺れる腰が堪らなくいやらしい。出口? 入口? はぎゅうっと締め付けるくせに、中はやわやわと優しく搾り取るように動く。人より女遊びが激しい自覚のある瀬田でも、こんな気持ちよさは初めてだった。
煽られて奥を抉るように腰が動くのを止められない。最後は搾り取るような動きで、瀬田はびゅるびゅると全部残さず吐き出した。
男相手だとこうも体力使うのか……背中を大きく反らして達し、そのまま眠ってしまった本多の頭をするりと撫でる。いつもの真面目な顔とは違う、幼い少年のような寝顔に思わずドキリとした。そのまま気絶するように動かなくなった本多に一瞬焦るのの、眠っているだけらしい。少ししたらすうすうと寝息が聞こえてきた。
ずるりと本多の体から抜け出して瀬田もベッドに体を沈める。酔いが抜けきらないまま快楽を貪った。本能丸出しの気持ちのいいセックスをして、気分は最高だった。
今日はいい日だったと能天気な頭はシャットダウンの準備を始める。本多も寝てしまったことだし、今更一人で考えたって無駄だ。わからないことは、……わからないことだらけだけど、起きた本多に聞けばいい。隣にある体温が心地よくて、目を瞑るとあっという間に意識は飛んだ。
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