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○リビング/ちゃぶ台前(日中・曇天) 晴嵐「本当にいろいろ作りましたね」 匡「ああ。茹でるのと冷凍じゃ飽きるだろ」 料理を前にわくわくとする晴嵐。 晴嵐「ふふ、それではお言葉に甘えて。いただ――」 箸を持ったところで、晴嵐に稲妻のようなものがまとわりつく。 晴嵐「痛、痛い……! 体が……っ」 突然苦しむ晴嵐。 匡は思わず抱き締めると、晴嵐もぎゅっと匡のTシャツを掴む。 匡「どうした!? なんで急に」 晴嵐「うう、キョウ……お願い……」 晴嵐「……あいさつ、して」 匡「あいさつ……?」 晴嵐「くちびる……」 匡「え?」 朝焼けの中でしたキスのことだと分かる。 匡「どうして、あいさつなんて……」

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