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「ただ、非常に危険で難しいです」 真剣な瞳で伝えてくる東洞。 「祓うだけならまだ簡単ですが、分離は…危険も伴います…それでもやりますか?」 意思を確認するように、強く問いただす東洞。 「祓っただけじゃ、ゆたかは助けられないだろ!」 「そうですね」 「じゃ、分離しかないだろ」 「…分かりました、方法をざっと説明しますね」 「あぁ頼む」 「まず、国近さんに取り憑いているゆたかさんと地縛斬りを僕の身体に移動させます」 「え?」 「最初国近さんの取り憑いた霊を見た時、僕の身体に降ろそうとしたんですが、ゆたかさんの想いが強くて移ってくれませんでした…」 「お前、そんなことをしていたのかよ」 「僕も霊媒体質なのでそういうの得意なんです、普段はこっそり僕の身体に降ろして除霊するんですけど、ゆたかさんはすんなり来てくれなかったので、まず移す作業が大変ですね」 「そんなことをして、お前の身体大丈夫なのか?」 ふと気になったことを問ってみる。 わざわざ自分の身体に悪いものを取り憑かせるってことだから… 「まあ、なんとか…国近さん、ゆたかさんとの思い出の品とか持ってませんか?」 東洞は曖昧に答えて、話しをすすめる。 「え…」 「思い入れの強い品でおびき出します」 「そんなんでいいのか?」 「分かりませんが…一か八かやって見ないと分かんないですから」 「おい…」 「ダメならまたその時頑張りましょう、僕にゆたかさんを降ろせたと仮定して、そのあと国近さんには頑張ってゆたかさんに呼びかけて、ゆたかさんの魂だけを僕から抜き出してください」 「な、そんなこと出来るのかよ」 「難しいと思います、地縛斬りも抵抗すると思いますけど、妖怪の方は、僕の身体の中に一時的に封じますので…」 「いや、お前そんなことして身体は…」 妖怪を身体に封じる? かなりヤバそうな行動だ。

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