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第37話
翌朝。
朝の支度をしている東洞に…
優志が声をかける。
「おい、仕事はもう辞めろよ」
「辞めません」
「外に出たらお前が苦しむだけなんだぞ」
「……」
無言で首を横に振り…部屋を出ようとする。
「行くな」
「行きます、こんなところに閉じこもっていたら病気になる…僕は行きたいんです」
「……外と関わりを持って傷つくのはお前なんだぞ!」
「それでも…、ごめんなさい…優志さん」
優志の言葉を振り切り、仕事へ出て行く。
「チッ…」
舌打ちをしながらも…
「……いずれわかる時が来る…」
俺達が…普通の人間と、うまくやっていける訳はないんだからな…
最後には自分のもとへ戻ってくる。
尊は俺が居なけりゃ生きていけないんだ…。
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