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第105話

その場で見学していた尊も、その様子を見てしまった。 亡くなった原因は… 胎内の穢れの蓄積、長年妖魔を身体の内にかからせ、受けた穢れをその都度清めてはいるが、全ては洗い流せず…蓄積していったもの… そのため、神を受け容れる器として穢れが多すぎ… 生身が保たなかった…。 胎内が穢れることは…霊媒師にとっては命に関わる深刻なこと… それを身にしみて感じ取っていた。 そして… 尊は、中学生で父親の跡を継ぐこととなった…。 優志は、尊に穢れを受けさせないよう、極力霊媒師の仕事は受けないようにしていたが… 尊の力は強く、思いに反して依頼は増えて行った… せめて外からの穢れを受けさせないよう、学校へ行かないよう説得するが、尊は強く拒否… 父親の死後、前にも増して柚木に頼るようになってしまっていた。 そして中学も卒業間近になったある日… 尊と柚木は、放課後に仲間たちとカードゲームをしたあと2人で、優志の迎えを待っていた。 『お前さ、他はあんま出来ないくせにババ抜きは強いよな、なんで?』 『…えっと、』 『何か理由があるのか?』 『分かるから…ジョーカーが…』 『え?どういうこと?』 『ばは抜きはみんな、ジョーカーを持ちたくないから意識して、オーラが強く反応してしまうの、だから分かる…』     

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