190 / 300

第191話

仕事は休みたくない為、 翌日も山岸の隣で仕事をする。 仕事量は調整してもらっているため、残業にはならない。 早く終わりたい為、昼休みもそこそこに仕事に集中する。浮遊霊からは相変わらず干渉されてしまうが、可能な限り無視して仕事をした。 そして終業時間が近づく。 「よし!早く終わりそうだな、帰り付き合えよ」 不意に肩を抱いて誘う山岸。 「え?」 「上司に付き合うのも部下の務めってな」 「いえ、あの…」 「国さんとはメシ行ってたろ?まあ、あれならドライブに付き合えよ、国さんのことで話したいこともあるし」 「……でも」 「付き合い悪いって国さんに言ってもいいのか?同僚と付き合えないと社会人はやれないぜ」 「…わかりました」 気は進まないものの、押しの強い山岸の言うことを無視し続けられず…頷く。 そして、山岸の車の助手席乗り、周りを警戒するように視線を走らせる東洞。 「そんな身構えんなよ、何もしないから、国さんのこと知りたいだろ?」 「……」 浮遊霊を警戒しながら、山岸にも気を張っていて、やはり表情が硬くなる。     

ともだちにシェアしよう!