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   洸龍、唇を離し、雪弌の乳首を食む。 ――じゅっ 雪弌「アッ…!」    雪弌の腹の上に飛び散る自身の精液。    その精液を指で掬って、 洸龍「軽くイッちゃった?」 雪弌「はぁっ…はあっ……」    雪弌の腹の精液を手の平で拡げる。    腹の上から挿入中の中を刺激され、 更なる快感に身悶えする雪弌。 雪弌「んっ!…っ…それ…あっ」    精液のついた手の平を舐める洸龍。    雪弌、洸龍に向かって両手を伸ばし、    洸龍の首に掴る。    洸龍、繋がったまま雪弌を抱え起こす。    より深くペニスが侵入する。 雪弌「あっ…ん」    対面座位でディープキスする二人。    互いの舌を貪り合う。    腰が疼いてしまう雪弌。 雪弌「やっ…また…大きく…アッ」   洸龍、前後に腰を動かし、 雪弌を刺激する。 雪弌「これ…深っ…当たって…アッ」 洸龍「そろそろ奥に欲しいだろ?」 雪弌「でもっ…さっき、イッた…からぁっ」    雪弌の尻たぶをグッと掴み、上に持ち上    げ落とし、腰を打ちつける。 ――グプン! 雪弌「アッ…!」    目の前がチカチカする雪弌。    後ろに仰け反ってしまう。    洸龍、雪弌を支えつつゆっくり 正常位に。    雪弌の瞳を見つめ、ピストン運動を開始    する。 雪弌「アッ…ン…ン…こう…りゅうっ」    雪弌は快感に翻弄されっぱなし。 雪弌M「本当はオレだけと」    快感が強くなりやがて絶頂を迎える。    二人は見つめ合い、同時に射精する。 雪弌「アッ…また…イクッ…イッちゃう」 洸龍「オレもっ…っ!」    中に出され、下腹部がじんわりとあたた    かくなるのを感じて、はふぅと吐息を吐    く雪弌。 雪弌M「本人が気づいてないだけで、  皆に愛されているこの男に  ……オレだけとつながっていて欲しいなんて  癪に障るな」    雪弌が口元に微笑みを携える。    出窓から朝陽が差し込む。    ベッドの上で洸龍の胸に頭を乗せ、    雪弌は、ぼんやり窓の外を見ている。 雪弌「(不意打ちで)……好きだぞ、洸龍」    洸龍は瞳を見開く。ふっと微笑む。    洸龍の反応が返って来ないのに焦れて、 雪弌「お前も言え」 雪弌M「オレ達は毎日不確かな繫がりを、  細い糸をより集めるようにして生きている」    雪弌は顔を起こし、洸龍を見つめる。 雪弌M「それは恋なのかもしれない」    洸龍は雪弌の髪を指で梳く。 雪弌M「いや……恋なんかじゃない。  これは……」    洸龍は手を止め急に、 洸龍「雪弌」 雪弌「何だ?」 洸龍「……愛してる」 雪弌「なっ……」    洸龍はガバッと起き上がりノビをする。 洸龍「さて、今日も診察だ~」    洸龍の背後で丸まっている雪弌。    首元が赤く染まっている。    それを見てニッと笑う洸龍。                 【了】

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